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提言:西九州新幹線は、物流変革を踏まえた総合的視野で 九州佐賀国際空港とリンク

  • 古賀一成
  • 11月14日
  • 読了時間: 4分

日本に6つの国際の名前をつけた空港がある。佐賀空港もその一つ。

佐賀空港は、実はそのポテンシャルを持っている。

今回自衛隊との共用空港となり、滑走路等も当然国費による延長になるだろう。現在の1900mが3500mまで延伸されれば、ヨーロッパまで飛べるだろう。国際空港というだけでなく、24時間オープンのハブ空港たりうる。

特に重視すべきは、国際物流における役割。成田国際空港は、「成田漁港」とも言われるぐらい水産、食料関係の貨物の輸入港。見ての通り、空港周辺は、倉庫等物流関係施設がひしめき、限界に近いように見える。

「国際空港」を名乗る羽田 中部 関西 伊丹も日本全体の国際物流の玄関を担う条件はない。

可能性があるのは、24時間空港たる北九州空港と佐賀空港。」銘記すべきは、大津波、特に南海トラフ

 

佐賀は、アジア大陸に最も近い空港でもあり、オスプレイ駐留を機に以下の国策プロジェクトを強く要請すれば、国(国土交通省)は受け入れる可能性大。

①滑走路延伸(1900→3500m) 欧米直行が可能な真の国際空港化

②全国の国際空港貨物を受け入れ、仕分け、配送、貯蔵できる「流通基地、倉庫群」の整備(cf アトランタ デンバー 浦東 etc)

③この2つの「国家事業」が進みうるなら、西九州新幹線は、未来の日本の経済 社会のニーズと課題(インバウンド増加 国際物流ネットワーク強化 脱co2 運輸関係の労働力確保難)への対応として、物流施設群を佐賀空港近隣に立地させるべきである。北九州空港も、当然この構想を打ち出すと思われる。

 

新幹線による貨物輸送、特に冷蔵冷凍は、いずれ必ずビジネスになるだろう。

今東北新幹線で東北の新鮮な魚介類を生きたまま東京に輸送する実証輸送が行われている。

 

西九州新幹線が営業を開始する頃には、物流量 国際輸入量は今よりはるかに増大し、脱CO2問題 地球温暖化問題は、間違いなくもっと深刻に認識される。国の政策、特に基幹インフラ整備は、遠い将来を見据えてデザインすべきもの。

 

ここ筑後、佐賀平野地域は田園地帯が広がり、物流基地も整備できる余裕が十分にある。

また、この地域はマグニチュード7以上の大地震が起こる確率が全国で最も低い。仮に地震があっても、大津波が起こる可能性はない。(cf南海トラフによる壊滅的被害が危惧される関西 中部国際空港)

 

これからの国際空港は、大航空時代、大国際物流時代の到来を見据え、100年の大計ですべきである。

 

アメリカのアトランタ国際空港は、Amazon 等の全米大陸の物量拠点空港として大発展している。アメリカは、すでにそのような国家戦略で、国際経済国際物流を考えている。韓国の仁川、シンガポール、中国の上海国際空港等は全てが国際物流の拠点空港目指している。これらのハブ空港戦略を、詳細に調査、検証すべき。

日本にそのような構想はない。今の成田の状況を見ても情けなく思う。その轍を踏んではならない。

 

《 実現への手順 》

国家的公共事業であっても、まず火をつけるのは、昔も今も地域の熱意と構想力と発信。

まず関係自治体、特に首長が「期成同盟会」を組織し、一致して政府に強く要望するのは絶対条件。足元の利害で動きがちな政治家の思惑に委ねるようでは、まとまらない。問題は、関係自治体が一致した要望プロジェクト構想を描けるか。

 

何処を分岐点とするかを一切問題にせず、上記のような「佐賀国際空港高度化と流通基地建設と新幹線の連携で 日本の国際物流の新時代を拓く」という理念で佐賀、福岡両県、関係市町村が、まとまることが、正しい手順。

まずは、基本構想を練る「有識者、専門家委員会」を立ち上げるべきではないか。

官僚機構は劣化したとはいえ、「将来の日本のため」という理念には応えたいだろう。特に国土交通省にはその気概は残っている。

 

従って、鳥栖分岐、久留米分岐問題は、上記大構想が決まった後、関係市町村で協議すれば良い。(久留米分岐が常識的)

 

佐賀空港を経由することとなれば、武雄から真東に進み、佐賀市と空港の中間に「九州佐賀国際空港駅」を建設するのが賢明。空港の北5km、新幹線駅の南の広大な農業地域に、倉庫群(冷凍 保冷)、物流施設群とコンベアシステムを配置すれば、10年後は、物流新幹線が関西、関東に国際物流だけでなく、国内物流も担う存在になるだろう。

熊本県に大半導体工場が稼働していれば、この関係の輸出輸入港の機能も担うことになる。

これらの雇用効果、税収増効果は、この地域にかつてなかった規模になるだろう。

 

自衛隊との共用空港には、国防上だけでなく、欧米直行できる国際空港にふさわしい滑走路(3500m以上)の延伸をさせなければならない。

 

最後に、問題と言われている軟弱地盤の問題。

本件を所管する国大交通省鉄道局 JRは明治以来常にこの問題を乗り越えてきた(津軽海峡トンネルetc)

道路も空港整備も常にこの問題を乗り越えてきた。現に有明沿岸道路は、軟弱地盤の上にできている。

資金と時間を注ぎ込めばいいだけの話。軟弱地盤という理屈で、観光客の時間短縮しか得るものがない山間地に新幹線を建設するのは愚の骨頂というしかない。

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